採用代行サービスの活用にあたって、「おおよその相場感を知りたい」とお考えの採用担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、採用代行サービスの相場感に加え、そもそも採用代行とはどのようなサービスなのかを詳しく解説します。
1.そもそも採用代行(RPO)ってどんなサービス?
採用代行とは、依頼企業になり代わり採用業務を代行するサービスを指します。英語では「Recruitment Process Outsourcing」と表現され、その頭文字を取ってRPOとも呼ばれます。
日本は今後、人口減少に伴って労働人口も減少していくと予測されており、企業は人材確保がより困難になるといわれています。このような状況を踏まえ、それぞれの企業が自社の採用を成功させるべくさまざまな施策を実行に移しています。採用手法も多様化しており、採用業務に従事する担当者の負荷が増えています。
採用代行サービスは、そうした採用業務を効率化し、自社の採用競争力を高めるための手段の1つとして、昨今注目を集めています。
参照:厚生労働省「就労促進に向けた労働市場の需給面及び質面の課題」3P-4P
2.採用代行(RPO)できる業務内容
採用代行のサービス範囲は大きく以下の3つのフェーズに分けられます。それぞれのフェーズの業務をみていきましょう。
- 採用計画の立案
- 母集団形成
- 選考プロセス
採用計画の立案では、採用予算の決定、各部署へのヒアリングを通じた採用ニーズの把握、採用目標数の確定、採用手法の検討など、採用活動の方針を決める相談ができます。
採用市場の事実を織り込まずに採用計画を立ててしまうと、その後の母集団形成や選考プロセスのフェーズが機能せず、結果的に採用目標から程遠い着地となってしまうケースが多々あります。採用計画の立案は、自社の採用を成功させるうえで最も大切な、採用活動の方向性を定めるフェーズです。
母集団形成では、求人サイト、エージェント、採用イベントなどを活用し、自社の認知度の向上と応募者数の増加を目指します。1人でも多くの人材にリーチし自社に興味を持ってもらうのが目的で、このフェーズで形成された母集団の中から入社に至る応募者が決まります。採用目標数に対して十分な母集団を形成できれば、自社のニーズに合った優秀な人材に興味を持ってもらえる可能性が高まり、採用の成功に近づきます。
選考プロセスでは、自社に興味を持ってくれた応募者の書類選考、面接日程の調整、内定時の条件提示など、主に応募者とのやり取りが発生します。応募者の意向醸成や他社の選考状況の把握、スムーズな合否連絡、次回プロセスの日程調整など、臨機応変かつスピーディな対応が求められます。業務リソースが不十分で応募者への連絡が滞ったり、応募者の状況を把握せず一方的に自社の選考プロセスを押し付けたりしてしまうと、せっかく興味を持って応募してくれた応募者の入社意欲が下がり、辞退につながるケースもあるので注意が必要です。
ご覧のように、採用業務は単にタスクをこなすものではなく、市場環境や応募者の状況などを踏まえ、常に状況に応じた選択を行う必要がある業務です。忙しい中でそのすべての業務を高いレベルで推進するのは非常に難しいため、採用のプロである採用代行サービスに依頼し効率化を図る企業が増えています。
3.採用代行(RPO)サービスの料金体系
採用代行サービスの料金体系は、主に月額一律料金型・従量課金型・成果報酬型の3パターンに分けられます。それぞれの内容を詳しくみていきましょう。
月額一律料金型
採用代行サービスを提供する企業では多くの場合、パッケージでのプランを用意しています。例えば、採用計画の立案は◯◯円、母集団形成は◯◯円、選考プロセスは◯◯円、すべてまとめると少し割引が入って計◯◯円、といったプランです。月額いくら支払う必要があるかなど、採用予算の見通しが立てやすいでしょう。
従量課金型
作業内容とボリュームに応じて料金を算出する従量課金型のサービスを提供する採用代行業者もあります。業務内容1件につき◯◯円などと設定されているケースが多く、採用目標数が多い場合は月額一律料金型の方が割安になる傾向にあります。採用目標数は少ないものの採用の難易度が高いポジションの場合、社内の採用体制ではどうしても対応が難しい業務がある場合など、スポットで業務を依頼したい場合におすすめです。
成果報酬型
成果報酬型は、依頼した採用業務に対し、事前に取り決めた成果が出た時点で料金を支払うモデルです。例えば、面接に呼び込んだ応募者の数、面接を代行した人数、採用が決定した人数などを対象とするケースが多く見られます。
中でも、採用が決定した応募者を成果の対象にする場合は、いわゆる転職エージェントを活用した人材紹介サービスの契約を締結することが一般的です。応募者とのやり取りや意向、他社への応募状況などを細かくヒアリングし採用決定のためのアクションを実行してくれます。採用目標数が多い場合は費用がかさんでしまう可能性が高いですが、初期費用はかからず、成果が出たタイミングでの支払いとなるので、ハードルを低く始められるサービスでもあります。
4.採用代行(RPO)サービスの費用相場
採用代行サービスの費用相場をより具体的にご紹介します。各代行サービスによって料金設定は異なるため、参考としてご覧ください。
月額一律料金型の費用相場
月額一律料金型の費用相場は、10万円〜80万円ほどと幅があります。前述のように採用のフェーズを一部切り出す場合は10万円程度から依頼できるケースが多いですが、採用計画の立案は少々高く、20万円~30万円からといった場合も見受けられます。採用業務の全般を依頼する場合は50万円程度からスタートし、採用ボリュームによって変動するイメージです。
従量課金型の費用相場
従量課金型の費用相場は、どの業務を依頼するかによって価格帯が変わりますが、目安となる額は以下のとおりです。
【母集団形成】
スカウトメール作成・送信 :5,000円/月〜
スカウトメール送信 :〜1,000円/月
【選考プロセス】
応募者対応 :1万円/月〜
面接代行 :1万円/月〜
自社採用管理システム運用 :5万円/月〜
採用計画の立案フェーズは一部を切り出すのが難しいため、従量課金型のモデルで価格設定を行っているケースはほとんどありません。
成果報酬型の費用相場
成果報酬型の費用相場は、何を成果の対象とするかで費用感が大きく変わります。例えば、面接に応募者を呼び込んだ数の場合は1人あたり5,000円程度までなどと設定されます。また、応募者が入社した場合を対象とした場合は年収の30%〜40%程度が相場となっているため、年収500万円の人を採用する場合は1名につき150万円~200万円程度の手数料が発生することになります。大量採用を検討する際には少し割高になる可能性もあるので注意しましょう。
5.採用代行(RPO)サービスを依頼する時のポイント
採用代行サービスを依頼する際には以下の2点を押さえておきましょう。
- 自社の採用課題を明確にする
- 依頼先の情報を調べる
まずは、自社の採用課題を明確にします。採用において何がボトルネックになっているのかわからないまま無闇に採用代行業者に依頼をしてしまうと、費用が無駄に増えてしまいかねません。また、期待した効果を得るのも難しくなります。母集団形成がうまくいっていない、選考プロセスにおける応募者の進捗状況に課題があるなどの課題をあぶり出し、どう改善すれば採用の成功に近づけるか、仮説を立ててみましょう。
例えば、選考プロセス内で応募者の辞退率が高い場合、応募者とのやり取りの内容が適切ではない、次回プロセスの案内が遅延してしまっている、などの原因が考えられます。採用チームに人数が足りず行うべき業務に手をつけられていないなら、採用代行サービスを活用することで業務の効率化が期待でき、質の高い採用業務が実現する可能性があります。
採用代行業者に依頼をする場合は、依頼先となる業者の情報を確認することも忘れないようにしましょう。例えば、自社がエンジニア採用を推進したいと思っているにも関わらず、依頼先の得意領域がバックオフィス系などの場合、思うような成果が得られない恐れがあります。サービス選定の際は、依頼先のホームページなどでこれまでの実績や得意としている業界・職種をしっかりと確認しましょう。
また、関係者同士の密な連携・コミュニケーションも必要不可欠です。事前に打ち合わせをして担当者との相性もはかりながら依頼先を選定しましょう。
6.採用代行(RPO)を検討の際はエスプールリンクにご相談を!
多くの企業が採用に課題を抱え、さまざまな手法を用いて優秀な人材の確保に取り組む中、これまで通りの採用にこだわりすぎていては思うような成果は得られません。
採用市場の変化や他社の動向を踏まえた、より効果的な採用の実現をお考えの際は、ぜひエスプールリンクにご相談ください。エスプールリンクでは、貴社の採用活動における現状の課題や今後のアクションについて、これまでの豊富な実績をベースに、さまざまな角度からお役に立つサービスを提供いたします。
貴社の事業拡大に直結する優秀な人材の採用に向けて丁寧に伴走いたします。ぜひお気軽にご相談ください。
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